院長の木村です。久しぶりの登場です。
年末に地元の高校から当院のスタッフに、卒業していく高校3年生への「キャリア教育講演」の依頼を頂きました。
コロナ禍であるこのご時世、かつ真冬の現在。一部では緊急事態宣言も出ており、集団の講演会はいかがなものかとお考えの方もいらっしゃるかと存じます。しかしながら、今春に卒業・就職し、社会人となる高校3年生たち。教育は必要です。決して不要だとは思えません。
個人のタオルケットに加え、ヒーターなどの暖房器具フル稼働、そして定期的な空気の入れ替え。窓が開くときの冷風には「来たか~」と思いますが、少しの我慢です。
学校側の感染対策、当方の感染対策を十分に行い、講演会に臨ませていただきました。
講演題目は「はじめよう予防歯科」
歯周病は一部の研究結果では18歳を境目に、感染・発症が始まると言われております。虫歯予防は歯磨き以外の要因が多数あり、歯磨きが出来ればOKというわけではありませんが、歯周病予防はプラークコントロールが絶対条件。
口腔は「身体の入り口」であるのと同様に、「全身の健康の入り口」でもあります。 今からでも良いので、セルフケアの大切さを認識して頂きたい年齢です。
表題は歯科的な内容。が、しかしながら今回の公演の本質はそこではありません。
「卒業してからの人生」
今回の公演を依頼して頂いた高校の、進路指導担当の先生の言葉です。
「自分たちは学生たちを、高校を卒業させるために教育をしているのではない。就職させるために教育をしているのでもない。卒業後に一人前に社会人として成長していけるように、教育をしていきたい。しかしながら卒業後の人生を教えてあげることができない」
今回依頼をして頂いた理由を尋ねてみると、依頼者が受診中に、当院のスタッフが「遣り甲斐」を持って楽しそうに、そして日々研鑽を惜しまずに皆が切磋琢磨しながら仕事を行っているのを患者として頼もしく思ったからだそうです。そして当院の歯科衛生士・坂を中心に、宇井・木村の3人を呼んで頂きました。
どんな職業に就いたとしても、自負がなければなりません。自分の意志で働くのと、働かされるのでは、同じ給料を受け取るのでも大きな違いがあります。何のために働くのか、本人の気持ち次第で職場の雰囲気は変わります。
200人くらいの学生がおりましたが、その内の一人だけでも良い。誰かの心に届いてくれていたら良いな。自分がそうして気が付けた様に、まだ見ぬ誰かのために、心の種をまき続けたい。
最後に、個人情報になりますのでお名前は伏せさせて頂きますが、 講演依頼を頂いた先生。ありがとうございました。
当院としても、スタッフがこの様な経験を積まさせて頂けるのは、貴重です。3人にとっても、自信に繋がったことだと思います。
「人は石垣、人は城、人は堀」
武田信玄の言葉。この経験を元に、当院も成長が出来ました。本当に感謝です。