こんにちは。DH坂です。
11月24日 大阪にて第17~18回 ステップアップセミナー2024に参加してきました。日本床矯正研究会指導医の大河内淑子先生によるバイオロジカルな治療「はじめの一歩」ふみだそう!というテーマで小児の口腔筋機能についてのお話でした。
歯並びは遺伝だから仕方ない、悪くなってから治療できたらいい。
このように考える方も多いと思います。しかし、歯並びが「なぜそうなったのか」原因を探り、その予防をすることができるとしたらどうでしょう。子ども達の未来が変わると思いませんか。矯正治療は何歳からでもできます。しかし、小児期にしかできないこともあります。小児期の成長において正しい機能を促し正しい歯列へと導く治療がバイオロジカル治療です。
私自身、成人からの矯正経験があります。ブラケットとワイヤーでの矯正装置を経験しました。
「なぜそうなったのか」を振り返ってみると、舌の癖によって不正咬合に繋がっていたのだと考えました。思い起こせば小学生の頃、友人の真似をして舌を上下の隙間から出していたのです。小児期に原因を知って機能を獲得できれば回避できたのかもしれません。歯や骨の問題は遺伝的な問題が大きく改善することは難しいと言われますが舌など筋肉のバランスの改善は今日からできます。
歯並びが整うには条件があり、顎骨の成長には時期がある。小児期、乳歯で隙間のないきれいな歯は要注意です。永久歯は乳歯より大きいためスペースが足りない可能性があります
当院では「食事の際によく噛んでいますか?」という問診をします。私たちの周りには軟らかい食品がいっぱいです。その結果、噛めない、噛まないに繋がっているケースもあります。
噛むこと(咀嚼)は無意識に行われます。しっかり噛むことによって脳は刺激を受け活性化されます。噛む回数が減っていると言われる現代食では顎の成長、歯並びに影響することもあります。また噛むことで脳の満腹中枢が刺激され食べ過ぎを抑えたり、代謝活動も活発となり、体脂肪が消費できます。
じゃあ今日からの食事は硬いものにします!と思った方、気を付けてください、顎を痛めます。
硬いものを無理に噛むのではなく、噛む回数を増やす工夫をしてみてください。
当院では単に矯正装置を入れて並べていくだけではなく、歯の周りの骨と筋肉のバランスが保たれている状態を目指します。
むし歯も歯周病もないきれいな歯並びの大人になってほしい。これはただ通っているだけではできません。日常の生活の中でできること、習慣化が大切です。
大河内先生もおっしゃっていたように私たちはむし歯や歯周病だけでなく「歯並びや機能」を小さい頃から相談できる場所としてありたいと思います。