虫歯や歯周病になってしまったら治療すればいい…そんな風に考えている方も多いのではないでしょうか。現在の歯科医療は「なる前」に歯科医院へ通うことで歯科疾患を未然に防ぐ「予防歯科」が主流となっています。
歯は一度削ると二度と元の健康な状態には戻りません。治療のために歯を削って被せ物や詰め物をしても、それを永久的に使い続けることはできません。一度削ってしまうと歯の寿命が短くなり、将来的に歯を失ってしまう可能性が高くなります。そもそも、虫歯や歯周病にならなければ歯を削ったりする必要はありません。
これからは「痛くなったら行くところ」ではなく「歯を守る為に行くところ」として、美容院やエステに通う同じ感覚で、歯科メンテナンスを生活の一部に取り入れましょう。
「歯を失う」のは、年をとったから自然に失うのではなく、虫歯や歯周病などの病気が原因です。つまり、虫歯や歯周病にならなければ歯を失うこともないということです。
予防歯科に積極的に取り組んでいるスウェーデンでは、80歳になった時にほとんどの人が若い時とあまり変わらない歯の本数を維持しています。これは、国の歯科医療の方針として「予防歯科」の考えを採用し、子どもの時から歯の健診が当たり前、歯の健康づくりが生活習慣として定着しているからです。近年、日本にもその習慣が徐々に浸透してきています。
虫歯になったら削ればいい、一本ぐらい抜歯しても大丈夫…
そんな風に思っている方がいたら、それは大きな間違いです。
若いうちは歯が残っているのが当たり前ですが、日本では40代から虫歯や歯周病で歯を失っていく人が多くなっているのが現状です。
一本失うとそこからバランスが崩れ、次々と歯を失うリスクが高まっていきます。
継続的にメインテナンスを受けている方の10年間での平均喪失歯数は、40代で0.19本、50代で0.81本、60代で1.11本、70代で1.53本であったとの調査報告があります。
歯を失う主な原因である虫歯や歯周病を防ぐことで、歯を失うリスクを回避することができます。
予防歯科でメインテナンスを受け、80歳でも健康な28本の歯を維持していきましょう。
染め出し液で
歯垢の状況を
チェック
フッ化物入り
ペーストを塗布
歯間や歯面を
クリーニング
歯の表面を
ツルツルに
仕上げ磨き
フッ素塗布で
歯質を強化
その他、フッ素塗布やシーラント填塞など